切迫流産とは、簡単に言うと「流産になりかけ」の状態のことです。
多くの場合、おりものに少量の血液が混じっていたり、出血などで気付きますが、おりものに混じるくらいの血液の量や分泌物が茶色いといった程度では判断することはできません。
しかし、痛みがあったり出血の量が生理のときのような状態であれば、かかりつけの産婦人科を受診する必要があるでしょう。
切迫流産と流産を同じものだと捉えている妊婦さんも多いようですが、切迫流産と流産は違うものです。
はじめにご説明したように、切迫流産は流産になりかけている状態のことであり、まだお腹の中に赤ちゃんがいる状態です。
流産は胎児が胎外でまだ生きていくことができない状態での分娩ということになりますので、この二つは大きく違っています。
しかし、この二つを見極めることは難しいとも言われています。その後流産してしまうのかどうかは赤ちゃん次第であり、とにかく妊婦さんは安静にして様子をみましょう。
切迫流産の原因
切迫流産といっても、流産の危険性が高いものとそうでないものではその原因も違ってきます。
流産につながってしまう切迫流産の場合、その多くは染色体異常などによって受精卵が育たない状態であることが原因とされています。
反対に、流産の危険性が高くないケースであれば、通常の妊婦さんにも起こるかすかな出血が、吸収されずに流れてきてしまうということが出血の原因になる場合が多いようです。
原因の違いがそのまま流産になってしまうかどうかの違いにもなりますが、自分では判断ができませんのでどちらにせよ安静が必要です。
出血があっても超音波で心拍が確認できた場合、その後流産になる確率は低いとも言われていますので、出血があったからと言って慌てすぎず、落ち着いて診察を受けましょう。
切迫流産の原因は、流産してしまう場合もそうでない場合も妊婦さんの責任ではないことがほとんどです。
もしも流産してしまっても、初期の流産は母体に問題がなくても起こってしまうものですから、自分を責めないようにしましょう。
切迫流産の症状
切迫流産の症状は、多くの場合出血や腹痛が起こり気付きます。
その中でも少量の出血というケースが多く、出血量が多ければ多いほど流産してしまう危険性も高まります。
出血と言っても月経時のような出血の量の場合もあれば、おりものに少し混じっていたり、茶色っぽい分泌物が出てきたりする程度の軽い出血までさまざまです。
このような症状が現れた場合、突然のことにパニックになってしまう妊婦さんもいると思いますが、落ち着いて医師に相談し、診察を受けましょう。
あまり悪い方向にばかり考えすぎないことも大切です。
おりものに少しだけ混じる程度の血液であればとりあえず様子見とも言われていますが、不安であればかかりつけの医師に相談してみたほうが良いでしょう。
あまり心配する必要はないと言われている症状であっても、気が気でないという状態では精神的な負担になってしまいますので、不安を抱えずに済むのならそれに越したことはありません。